基盤地図情報5mメッシュ(標高)

お知らせ
基盤地図情報の5mメッシュ(標高)について、航空レーザ計測から作られた川崎のデータをダウンロードして、写真測量による5mメッシュと勘違いしてエントリを書いていました・・・。私の早とちりです。申し訳ありません。
例にあげた5mメッシュの図はレーザ測量によるものです。
ブクマやスターをつけていただいたid:hfuさん、id:vec2rasさん、このようなことですので、以下に訂正させていただきます。写真測量による5mメッシュもなかなかいいです!国土地理院ももっと宣伝すればいいのに!と言う感じのエントリでしたが、ガセねたでした・・・。
なお、写真測量による5mメッシュのデータはこのエントリの下のほうに張りました。ご参照ください。

ちょっと前の日記基盤地図情報の10mメッシュ(標高)は、平野部ではつらいという感想を書きました。もちろん、10mメッシュ(標高)は25,000分の1地形図の等高線がベースで、もともと等高線の(水平)間隔が荒いので、どうしようもないのかなぁと思っていました。それでも、単純にTINで内挿してしまうんじゃなくて、何かしらの工夫でうまくいかないかなぁと思っていました。
ところで、標高データは基盤地図情報のダウンロードサイトの下の方に「+」マークつきで折りたたまれてあります。
これ、最近まで気がつかなかったのですが、5mメッシュ(標高)って、市販されているものよりもたくさんあるんですね・・。「市販のCD買ってるし、別にいいやー」と思って見てもいませんでした。
確かに、航空レーザ計測がデータソースになっている10地区は、市販のものと(たぶん)同じなんですが、よく見ると、「注2:写真測量を基に作成したものです。」というものがあります。25,000分の1地形図だって空中写真測量なんだから5mに解像度あげたって、所詮、10mメッシュとそんなに変わらないでしょと思って、あまり期待しないでデータをダウンロードして見てみたのですが・・・ダウンロードしたデータはレーザ測量によるデータでした・・
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↑横浜北部〜川崎あたり(北側の川は多摩川
平野がひどいどころか、多摩川のまわりの低地部までちゃんとしています!
「注2:写真測量を基に作成したものです。」は、「写真測量を基にした25,000分の1地形図の等高線を使って作成」とは違って、「新しく写真測量を行って」作成したということなんですね。←というのは正しいのですが、ここに示している例はレーザ測量によるものです。
10mメッシュと5mメッシュを比べると、その違いは一目瞭然です。
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レーザ測量による5mメッシュ(標高)の方は、ちゃんと堤防や旧河道まで表現できています。
国土地理院説明をみると

この標高データは、地表0.2秒間隔で区切った方眼(メッシュ)中心点の標高を、写真測量によって取得したデータをもとに、家屋や橋、樹木等を取り除いた地表面データとして作成したものです。
なお、一部山地等の森林部については表層面データとなっています。

とありますので、いったん等高線を介してメッシュデータを作っている10mメッシュとは全く別物であることがわかりますね。航空レーザ的というか、最初から面的に標高を取得しているということでしょうか。航空レーザ計測では微妙に難しい宅地造成部の段差など、むしろこちらの方がきれじゃないでしょうか!?もちろん樹木の多いようなところやもっと高解像度のデータ(1mメッシュとか)ではレーザの方がいろいろ優位なんだと思いますが、このくらいのメッシュサイズで都市域なら、写真測量もまだまだ有用なのですね。
このデータ、マイナーな地域のデータもあるので、この調子で平野部は作っちゃう予定なのでしょうか?確かに写真測量なら、レーザ測量のために新たなフライトがいらないからコスト的にもいいかもしれませんね。
将来的には10mメッシュ(標高)の平野部をこのデータに差し替えてしまえないものでしょうか。異なったデータソースが混在するので、接合部の問題などがあるかもしれませんが、それの方がいいなぁ。


写真測量による5mメッシュは以下のようなものでした(南アルプス市)。
やっぱり平野部はダメですね・・・
樹木のないようなところでちゃんとやれば写真測量でもそこそこいけるのかと期待してしまいましたが、やはり難しいのですね。レーザ測量によるデータ整備が進むことを期待します。
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